FXの仕組みは簡単で「チャートが上がるか下がるか」のみなので、勉強をしなくても勝てるのでは?と考える人もいるでしょう。
しかし、FXを勉強することはトレードの勝つ確率に直結するので、必ず基礎知識を身に付けてから行うことをおすすめします。
そこで、今回はFXを勉強するときの流れや必要性について具体的に解説します。
FXを勉強する必要性とは?
FXは勉強するよりも実践して学ぶべきという口コミ・評判を見たことのある人もいるでしょう。
しかし、FXは勉強しないで勝てるほど甘いものではありません。
勘に頼ってたまたま勝てることはあっても、長期間安定して勝ち続けるのはプロトレーダーでも難しいことです。
また、FXはレバレッジをかけて取引することで大きな利益が狙えるのが魅力ですが、一方で損失が出た時のリスクも非常に高いのが特徴です。
「勉強なしで取引をしたい」と考える人もいますが、最低でもFXの仕組みや資金管理、注文方法・決済方法は頭に入れた上で取引を行うことをおすすめします。
FXの勉強に必要な時間の目安
FXの勉強に必要な時間は、1日に勉強できる時間によっても大きく異なります。
例えば、1日1~2時間程度勉強できる人の必要時間は以下の通りです。
もちろん、専業トレーダーとして本格的に勉強するなら基本的な知識習得は短期間での習得も可能です。
しかし、実践練習に関しては半年~1年程度はかかると考えておくと安心です。
実践練習は勉強した知識を活かし実践形式で取引を行いますが、実際にリアルマネーを投じて行う取引では知識以外にも精神的な部分で経験を積まなければいけない場面が多いです。
負けたときのモチベーション維持、勝っているタイミングで冷静さを失わないなど、実践でなければ身に付けられないことばかりです。
ある程度安定した利益を上げられるようになったら、本格的にFX取引を行っていくと良いでしょう。
FXを効率よく勉強する方法・流れ
FX取引では学ぶべき知識が膨大になるので、最初からすべてを理解して取引するのではなく、できるだけ効率よく必要な知識を得ることが重要です。
FXを学ぶときの流れは、以下の4ステップで行うことをおすすめします。
それぞれのステップごとに必要な知識・情報を確認していきましょう。
FXの基礎知識を習得する
まずは、FX取引で最低限必要な基礎知識を身に付けていきましょう。
FXの仕組み
最初にFXの仕組みをおおまかに理解していきましょう。
FXとは「外国為替証拠金取引」のことで、外国通貨を証拠金を使って取引することを言います。
仕組みは簡単で「価格が安いときに購入→高いときに売却」「価格が高いときに売却→安いときに買い戻す」ことで、利益を得ることができます。
FXの専門用語
取引前には、FXで使われる専門用語も覚えておきましょう。
とくに重要度が高いものを厳選して解説するので、確認してみてください。
よく使われるFX専門用語 | |
レバレッジ | 証拠金を元手として自己資金以上の金額の取引ができる仕組みのこと。国内FXでは最大25倍のレバレッジが利用できる。 |
スプレッド | FXにおける実質的なコストのこと。買値と売値の差額で、1取引あたりに必要なコストを指す。 |
通貨ペア | 取引通貨の組み合わせのこと。FXでは2つの通貨を組み合わせとして表す。 |
スワップポイント | 通貨ペア同士の金利差の損益のこと。通貨ペアによってもらう・支払うスワップポイントが日々決められます。 |
ロスカット | 保有している取引の損失が大きくならないように強制的に決済する仕組みのこと。 |
スリッページ | 注文時の価格と実際に取引成立時の価格の差額のこと。 |
FXチャートの見方
FXで長期間利益を出すには、チャートの見方も覚えることが重要です。
チャートは縦軸が価格、横軸が時間、ローソク足で値動きが表現されます。
FXの注文方法
FXの主な注文方法は4つあります。
FXの注文方法 | |
成行注文 | 提示されたレートで注文する方法のこと。すぐに注文を成立させたいときに利用する。 |
マーケット注文 | 成行注文+スリッページの許容範囲を設定した方法のこと。注文時のレートと約定レートにずれを出したくない場合や、相場が急変動しているときに便利。 |
指値注文 | 現在の価格より有利なレートを指定する予約注文のこと。事前にレートを指定した価格で自動的に注文が成立する便利な方法。 |
ストップ注文 | 現在よりも不利なレートを指定する予約注文のこと。損切りに便利。 |
取引スタイルに必要な情報を得る
FX取引を行うとなっても、人によって取引スタイルが異なります。
取引スタイルとはポジションを保有する期間のことで、「数秒~数分の短期間で売買を繰り返す方法」や、「半年~1年の長期間保有する」などさまざまな取引スタイルがあります。
そのため、まずは自分に合う取引スタイルを選んだうえで、取引スタイルによって必要な知識を得ることが重要です。
主な取引スタイルは以下の4つです。
期間 | 注文から 決済までの時間 |
特徴 | |
スキャルピング | 超短期 | 数秒~数分 |
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デイトレード | 短期 | 数時間~1日 |
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スイングトレード | 中期 | 数日~数週間 |
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ポジショントレード | 長期 | 半年~1年 |
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初心者におすすめな取引スタイルは、スイングトレード・デイトレードです。
スイングトレードは数日~数週間という長めの期間保有するので、相場の大きな流れをつかみやすく、初心者でも学びながら経験を積めるのが特徴です。
また、デイトレードはその日中に結果がわかるので、早くFX取引に慣れたい人におすすめです。
ポジションを翌日に持ち越さないので、夜間の急激な変動リスクも抑えられます。
相場の分析方法を勉強する
FXの基礎知識・トレードスタイルが決まったら、相場の分析方法について学びましょう。
FXの相場分析方法 | |
テクニカル分析 | 過去のチャートから将来の値動きを予測する分析法。初心者実践しやすいトレンド系から覚えるのがおすすめ。 |
ファンダメンタルズ分析 | 各国の経済動向から相場を分析する方法。経済指標、金融政策、要人発言など、金融に関する知識が必要になる。最初からすべて理解するのは難しいので、経済ニュース・レポートを読みながら少しずつ覚えるのがおすすめ。 |
デモトレード・少額取引から実際にトレードする
一通りの勉強が完了したら実際にFXの取引を行ってみましょう。
最初は少額から取引をすることで、負けたときのリスクを抑えて多くの経験を積むことが重要です。
また、いきなり実戦が不安な人は各業者が提供する「デモトレード」を利用することをおすすめします。
デモトレードは、実際の取引とほぼ同じ環境を無料で体験できるのが特徴です。
ただし、デモトレードは実際の緊張感がないため、長くやりすぎるのはおすすめしません。
ある程度自信がついたら、少額からでもいいので実際に取引してみると良いでしょう。
まとめ
今回はFXの勉強法について、具体的な流れに沿って解説しました。
FXは勉強せずに勝てると考える人もいますが、プロも負けたり勝ったりするように運だけでは勝ち続けることはできません。
そのため、正しく効率よく学び、リスクを抑えて取引するようにしてください。