FXのスキャルピングに興味があるが、何から始めて良いか分からず悩んでいる人もいるでしょう。
スキャルピングは数秒~数分という単位で1日に数百回取引することで、少額の利益を積み重ねるのが特徴です。
大きな損失も出しづらいので、できるだけリスクを抑えて取引したいトレーダーにもおすすめな手法です。
そこで、今回はFXのスキャルピングについて、メリット・デメリット、収益を出すポイントについて具体的に解説します。
FXのスキャルピングとは?
FXのスキャルピングは、数秒~数分の短時間で売買を繰り返す手法のことです。
1日数十回~数百回と小さな収益を積み重ねることで、まとまった収益を狙うことができます。
スキャルピングは「100円ショップ」と考えるとわかりやすいです。
100円ショップは単価は低い代わりに、たくさん売ることで大きな収益を得るイメージです。
一方、ポジションを長く保有するポジショントレードは、「高級ブランドショップ」をイメージしましょう。
売れる頻度は少ないものの、一回あたりの大きな利益を得ることを目的としています。
FXのスキャルピングのメリット
FXのスキャルピングのメリットを具体的に見ていきましょう。
短時間で効率よく取引できる
FXのスキャルピング最大のメリットは、短時間で効率よく取引ができることです。
スキャルピングは数秒~数分という短い時間で取引が完了するので、まとまった時間が取れない兼業トレーダーや主婦でもFXに挑戦しやすいのが特徴です。
ポジションをすぐ手放すため、為替リスクに対する精神的な負担も少なく、オンオフを切り替えて投資しやすいのもメリットと言えるでしょう。
資金効率がよく元手が少なくても挑戦しやすい
スキャルピングは短時間で取引を完了するため、元手が少なくても利益獲得チャンスが多いのが特徴です。
短時間で多くの取引を行うため、利益を寝かせることなく次のトレードに活かすことで、元手がどんどん膨らんで利益を出すサイクルを生みやすいのがメリットと言えるでしょう。
期待できないポジションは早めに見切りをつけ、利益が出るタイミングを逃さず利益獲得を狙っていきましょう。
大量の取引経験が詰める
FXは1日に数十回~数百回という売買を繰り返すため、投資経験を積みたいひとにもおすすめです。
FXは知識だけではなく経験することで上達する部分が多いため、チャートを見ながら実際に売買を繰り返すことで分析力も上がり、勝率を上げることが可能です。
ただし、闇雲にエントリー・決済を繰り返すだけでは根拠を持ってトレードするのは難しく、FX初心者がゼロから経験を積む手段としては向いていないので注意が必要です。
負けたときの損失が少ない
小さな値動きのなかで売買を行うスキャルピングは、1回あたりのトレードのリスクを最小限に抑えられるのもメリットと言えるでしょう。
数秒~数分という単位なので大きく相場が動くことも少なく、事前に決めた損切りラインを忠実に守れば予想外に損をすることはありません。
仮に相場が想定外の方向に動いても、1回で大損することはないので安心して取引ができます。
一方で、スキャルピングは一瞬の判断力・決断力が求められるので、油断していると連敗することも少なくありません。
あまりに負け続けるときは取引を中止するなど、冷静な判断が求められるのが特徴です。
FXのスキャルピングのデメリット
一方、FXのスキャルピングにはデメリットも存在します。
メリット・デメリットを比較し、スキャルピングが向いているのか確認していきましょう。
取引コストが高くなりやすい
スキャルピングは1日に数十回~数百回という取引回数の多さから、取引コストが高くなるのが特徴です。
FXは取引ごとにスプレッド(売値と買値の差)が発生し、実質的にコストとして払う必要があります。
取引ごとに都度スプレッドが発生することで、中長期のトレードと比べるとコストがかさみやすくなります。
そのため、スキャルピングを行う場合には、できるだけスプレッドの狭い業者・通貨ペアを選ぶことが重要です。
取引環境に大きく影響を受けやすい
スキャルピングはピンポイントのタイミングを狙って決済しますが、FX業者の取引環境によっては注文通りに通らないことも少なくありません。
FXの注文はFX業者のサーバーを通して約定しますが、注文と約定は0.001秒単位の通信スピードにも影響を受けてしまいます。
そのため、業者によっては注文したときと実際に通ったときに金額差が生まれてしまい、微妙な差で勝敗を分けることもあるのです。
そのため、スキャルピングをするならできるだけ約定力の高い業者を選ぶことをおすすめします。
FXのスキャルピングで収益を狙うポイント
FXのスキャルピングはある程度の経験が必要ですが、経験以外にもいくつか収益を出すポイントがあります。
値動きが活発になる時間帯に取引する
FXは平日なら24時間取引可能ですが、いつでも同じような値動きをするわけではありません。
主に世界三大市場である、東京・ロンドン・ニューヨークのオープン直後の時間が値動きが活発になります。
具体的なオープン時間の日本時間は以下の通りです。
- 東京市場:9:00
- ロンドン市場:17:00
- ニューヨーク市場:22:00
上記以外の時間帯ではロンドン市場・ニューヨーク市場が重なる22:00~3:00も比較的値動きが活発になるので狙い時と言えるでしょう。
事前に決めたルールを守る
FXのスキャルピングでは、事前に決めたルールを徹底して守ることが重要です。
1日に数十回~数100回の売買を行うスキャルピングは、1取引ごとの収益や損失に囚われずトータル収支がプラスになることを目指して冷静に取引しなければなりません。
本来は利益確定するタイミングでも欲を出してしまったり、損切りのタイミングで損失を出したくなくて反転を待つなど、ペースを崩すことで全体を通して勝率に大きく影響します。
とくにスキャルピングを始めたての頃は、一度ルールを決めたらルールを外れたエントリー・決済はしないようにしましょう。
スプレッドが狭く約定力が高い業者を選ぶ
スキャルピングで収益を狙うためには、スプレッドが狭く約定力が高い業者選びが重要です。
スキャルピングは他のトレードスタイルよりも取引回数が多くなるので、取引ごとに発生するスプレッドが低いほど利益を出しやすくなります。
さらに、約定力の高い業者を選ぶことで、狙ったタイミング通りに注文が通りやすくなります。
約定力とは、新規注文・決済注文が狙ったタイミング通りに成立する力のことです。
約定力が低い業者では注文を入れても通らなかったり、注文してから実際のエントリーまでに時間がかかってスリッページが生じることにもつながります。
また、注文が通らず取引回数自体が減ってしまったり、本来収益を狙える場面で損失が出るなど利益が出づらくなる可能性もあるので注意が必要です。
スプレッドが狭く約定力の高い業者を選ぶことで、ストレスフリーで利益を出しやすくなるので注目して選ぶことをおすすめします。
まとめ
今回はFXのスキャルピングについて、メリット・デメリットや収益を出すポイントについて解説しました。
スキャルピングはFXのトレードスタイルの中でも最も短時間でのトレードで、数秒~数分という単位で1日に数十回~数100回というトレードを重ねる手法です。
1回あたりの理系は少ない代わりに、大きな損失も出づらく、ある程度の経験があるトレーダーがさらに経験を積みたい場合にもおすすめなトレードスタイルと言えます。