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エリオット波動の活用法:FXトレードへの応用とMT4・MT5導入法

エリオット波動の活用法:FXトレードへの応用とMT4・MT5導入法

エリオット波動は、高度な予測力があるため多くのFXトレーダーに活用されている手法です。
最初は難しいと感じるかもしれませんが、実践的な経験を積むことでより根拠を持った取引が可能になるので覚えておきましょう。

そこで、今回はエリオット波動の特徴や、具体的なトレード活用法、MT4・MT5への導入方法を解説します。

目次

エリオット波動はFXで利用できるチャート理論のこと

エリオット波動とは、アメリカの株式アナリスト「ラルフ・ネルソン・エリオット氏」によって1983年に確率されたチャート理論のことです。

エリオット波動は、相場が一定のパターンによって繰り返すことを発見したもので、相場の値動きを「5つの上昇波」と「3つの下降波」を引き本として周期が成り立っているとする考え方です。
この周期は人間の集団心理に影響されており、数分から数年など短期間~長期間といったさまざまな時間軸でも見られます。

元々は株式市場を分析することで確率された理論ですが、FX取引にも通用する分析手法として多くのトレーダーに活用されています。

エリオット波動の基本の動きは「推進5波」と「修正3波」

エリオット波動の基本の動きは、「5つの上昇波+3つの下降波」で、上昇トレンド・下降トレンドごとに以下のような動きを行います。

上昇トレンドの場合:5つの波動を描いて上昇、3つの波動を描いて下降
下降トレンドの場合:5つの波動を描いて下降、3つの波動を描いて上昇

このとき、上昇トレンドの最初の5つの上昇を「推進波」、3つの下降をまとめて「修正波」と読んでいます。

相場を分析するには、どの位置に価格があるのかを把握することで、今後の値動きを予測しやすくなるので覚えておきましょう。

エリオット波動の原則は3つだけ

推進波の5つの波は、順番に「1波、2波、3波、4波、5波」と呼ばれています。
そのうち、奇数の「1波、3波、5波」が大きな動きをするアクション波、偶数の「2波、4波」が一時流れを中断したり逆方向に調整することから「リアクション波」と呼ばれます。

基本的に「1波(アクション波)」→「2波(リアクション波)」→「3波(アクション波)」→「4波(リアクション波)」→「5波(アクション波)」のワンセットで動きます。

エリオット波動理論は難しいイメージを持たれがちですが、基本原則は以下の3つだけです。

①推進波「1波・3波・5波」の中で、「3波」が最も短くなることはない
②推進波「2波」が「1波」よりも安値をつけることはない
③推進波「4波」が「1波」の高値を下回ることはない

このような3原則を満たしている場合はエリオット波動が成立する可能性があるため、5つの波がきたあとに修正波がくる予測が立てられます。

ただし、3原則を満たしている場合でもエリオット波動がパターン通りの値動きをしないこともあるので注意が必要です。

エリオット波動の変形型「エクステンション」

エリオット波動に近い形で、波の数が異なる・パターンが一部崩れているものは「エクステンション」と呼ばれ、エリオット波動の変形型になります。

エクステンションで多いのは3波・5波が長くなるケースで、長くなった波の中にさらに小さな波があるというパターンも見られます。

例えば、推進波が9波で構成されているなど、一見難しいかもしれませんが、「エリオット波動の3原則」「波動が入れ子で中に含まれる」ことを押さえておくと分析しやすくなります。

エリオット波動とフィボナッチ比率の関係

エリオット波動の分析で用いられることが多いのが「フィボナッチ・リトレースメント」です。

フィボナッチ・リトレースメントは、上昇トレンドの一時的な下落・下落トレンドの一時的な上昇を予測するための手法です。
直近の安値から高値に線を引いて%で一時的な上下を予測し、「0%、23.6%、38.2%、50.0%、61.8%、76.4%、100%」の水平線に注目します。

フィボナッチ・リトレースメントの数値の中でも「23.6%、38.2%、61.8%」が特に注視され、サポートラインもしくはレジスタンスラインになりやすいとされています。

必ずしも23.6%や38.2%のタイミングで一時的な上昇・下落をするわけではありませんが、予測を立てるときに便利なので覚えておきましょう。

エリオット波動を使ったチャート分析方法

では、実際にエリオット波動をつかったチャートの活用法について見ていきましょう。

3波のタイミングでエントリーして利益を出す

エリオット波動を使って取引をするのに実践しやすいのは、3波のタイミングで利益を出す方法です。
3波は推進波の中でも値幅が大きくなる傾向にあるため、利益を狙いやすくおすすめな手法です。

具体的には、3波が動いている間に、1波の高値を超えたタイミングで注文し、3波の終盤で決済します。

相場の周期性さえつかめれば、トレンドを予測してエントリーポイントがわかりやすくなるのでぜひ覚えておきましょう。

4波を捉えてエントリーする

エリオット波動を使った最もシンプルなエントリー方法は、4波を捉えてエントリーする方法です。
4波で3波と逆の注文をすることで、下落・上昇関係なく利益を狙えます。

ただし、4波は3波と比べると値幅が小さいため、5波が来る前に決済することを忘れないことが重要です。

利益確定や損切りのタイミングに活用する

エリオット波動を使うことで、値幅は方向を分析するのに役立ちます。
利益確定ライン・損切りラインを考える参考になるほか、他のテクニカル指標と組み合わせればより高い可能性で適切なタイミングを見極めることが可能です。

フィボナッチ比率を組み合わせて使用する

先ほどフィボナッチ比率について紹介しましたが、エリオット波動と組み合わせることで波動のサポート・レジスタンスラインを判断する材料になります。

「23.6%、38.2%、50.0%、61.8%、76.4%」の比率で自動的にラインが引かれるため、視覚的にも反転する箇所がしやすいので初心者も取り入れやすいのが特徴です。

MT4・MT5にエリオット波動を表示する方法

MT4・MT5で実際にエリオット波動を表示するには、インジケータ「ZigZag(ジグザグ)」を設定する必要があります。

MT4の設定方法

ZigZagをMT4へ設定するときの流れは以下の通りです。

①MT4を起動する
②MT4の左上の「挿入」→「インジケータ」→「カスタム」→「ZigZag」
表示されたダイアログで「OK」を選択

MT5の設定方法

ZigZagをMT5へ設定するときの流れは以下の通りです。

①MT5を起動する
②MT5の左上の「挿入」→「インジケータ」→「カスタム」→「ZigZag」
表示されたダイアログで「OK」を選択

まとめ

今回は、エリオット波動の特徴や実際の取引の活用法について紹介しました。
エリオット波動はもともとは株式市場で使うために編み出された分析法ですが、FX取引にも活用できる手法として、多くのトレーダーに利用されています。

エリオット波動は主に3つの原則しかないので、初心者でも覚えやすく実践しやすい方法です。

単発で使うだけではなく、フィボナッチ・リトレースメントなどのテクニカル指標と合わせて活用することでより根拠を持ったトレードが可能になります。

ぜひこの記事を参考に、エリオット波動をトレードに活用してみてください。

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