FXを始めるとき、海外FXと国内FXどちらを利用するか迷う人もいるでしょう。
しかし、海外FX、国内FXは同じFXでも特徴が大きく異なります。
そのため、トレードしたい方針によっては合わないこともあるのが実際のところです。
そこで、今回は海外FXと国内FX口座の違いについて具体的に解説します。
海外FXと国内FXの違いとは?
海外FXと国内FXの主な違いについて、項目ごとに解説します。
大きく異なる点について、以下の表にまとめました。
海外FX業者 | 国内FX業者 | |
レバレッジ(個人) | 数百倍~無制限 | 25倍まで(規制あり) |
レバレッジ(法人) | 2,000倍 | 50倍 |
追証 | ゼロカットシステムにより追証は発生しない | 追証が発生する |
スプレッド | 主に変動スプレッドを採用 | 主に固定スプレッドを採用 |
取引ツール | MT4・MT5が主流 | 独自ツール |
ボーナス | 豪華で豊富 | 少ない |
利用規約 | 多い | そこまで多くない |
日本語サポート | 〇 | ◎ |
それぞれ具体的な特徴を見ていきましょう。
レバレッジ:海外FXは25倍以上のハイレバトレードが可能
国内FXと比べて、海外FXはレバレッジが高いのが最大のメリットです。
国内FXは最大でも25倍のレバレッジに対し、海外FXでは数百倍~無制限(一部条件あり)のハイレバレッジを利用できます。
そのため、少額の資金でも高いレバレッジをかけることで大きな利益を狙うことも可能です。
国内FXは金融庁の認可を受けていることから、安全性は高いですが「レバレッジ25倍まで」という規制があります。
一方で、海外FXは金融庁の認可を受けていない側面から、制限なしでハイレバレッジトレードを可能にしているのです。
追証:海外FXは追証がないのでハイレバトレードしやすい
海外FXは追証が発生しないので、一攫千金をかけたハイレバトレードがしやすいのも特徴です。
国内FXでは、レバレッジをかけた取引には証拠金という預け金が必要ですが、トレードによって証拠金以上の損失が出た場合は追加証拠金を払わなければなりません。
一方で、海外FXでは「ゼロカットシステム」を採用しているので、損失が出た場合でも借金を背負う心配がありません。
ゼロカットシステムとは、トレーダーが取引で証拠金がゼロになった時点で強制的に決済されるシステムのことです。
海外FXのほとんどはゼロカットシステムを採用しているので、高いレバレッジをかけた取引でも借金の心配なくトレードが可能なのです。
スプレッド:国内FXは固定、海外FXは変動が多い
スプレッド(=取引成立のときに発生する売買手数料)は、低ければ低いほど取引にかかるコストを抑えられます。
そんなスプレッドですが、基本的に国内FXは固定スプレッド、海外FXは変動スプレッドを採用しています。
固定スプレッドはいつでも一定のスプレッドなので利益の予想がしやすいのが特徴で、とくに初心者にはわかりやすくおすすめです。
反対に変動スプレッドは、スプレッドが常に変動しており重要な経済指標が発表されるときなど相場が大きく動くときには広くなることもありますが、デイトレードやスキャルピングには有利なと言えます。
取引ツール:国内FXは独自、海外FXはMT4かMT5が主流
国内FXでは業者ごとの独自取引ツール、海外FXはMT4もしくはMT5を共通して利用している業者が多いのが特徴です。
国内FXは業者ごとに独自の取引ツールを提供しており、ツールに慣れるまでは時間がかかるのがデメリットと言えます。
一方で、海外FX業者は世界標準の取引ツールであるMT4・MT5のどちらかは利用できることが多いので、複数の業者を使ってのトレードにも不便がないのがメリットと言えるでしょう。
MT4やMT5は自分が使いやすいようにカスタマイズできるので、自動取引プログラムやインジケーターといった分析ツールを使って取引しやすくできるのが魅力です。
ボーナス:海外FXは種類も多く豪華
海外FXは、国内FXと比べてボーナスの種類も多く豪華です。
たとえば、新規口座開設のときのボーナスキャンペーンの一例を紹介します。
国内FX:一定の取引量を達成するとキャッシュバックがもらえる
海外FX:入金不要で証拠金として使える数千円のボーナスがもらえる
国内FXでは「一定の取引量」を条件にキャッシュバックされますが、海外FXでは入金不要で証拠金として使えるボーナスがもらえるのが特徴です。
海外FXでは入金不要ということもあり、自己資金なしで取引に挑戦するということも可能になります。
利用規約:取引に関する規約は海外FXのほうが多い
海外FXは、国内FXよりも取引に関する規約が多いです。
それぞれの業者によっても異なりますが、代表的な利用規約違反は以下の通りです。
- 複数口座間での両建て
- アービトラージ
- 窓開けや窓埋めのみを狙った取引
- 経済指標発表を狙った取引
- 頻繁なスキャルピング
- ボーナスを悪用した取引
トレーダー側で「当たり前」と理解していても知らずに規約違反となってしまうこともあり、出金拒否や最悪の場合には口座凍結されてしまうこともあります。
トラブルに合わないためには、海外FXを利用する前には利用規約に一通り目を通して頭に入れておくことが重要です。
日本語サポート:海外FXは業者により対応が大きく異なる
日本語対応という面では、やはり海外FXよりも国内FXのほうが安心して取引が可能です。
日本でも有名な業者ではサイトはもちろん、日本人スタッフが在籍しており直接ライブチャットサポートが受けられる業者も増えてきています。
しかし、未だWebサイトは機械翻訳、サポートも英語で行っているという業者も少なくありません。
そのため、FX初心者にとって最初から海外FX業者で取引を行うとトラブルが起きたときに手が付けなくなることもあるでしょう。
できれば初心者はすべて日本語で取引できる国内口座からスタートし、取引をある程度学んでから海外FXに挑戦することをおすすめします。
海外FXはリスクも高いがリターンも大きい:まとめ
今回は、海外FXと国内FXの安全性について解説しました。
海外FXは危険と言われがちですが、実際は業者によって大きく異なります。
国内FXは金融庁の認可を受けている業者のみが運営しているので、全ての業者が最大25倍のレバレッジの制限や信託保全などが義務化されるなどトレーダーを守る仕組みが適用されています。
一方で、海外FXは金融庁の認可を受けていないこともあり、レバレッジや信託保全に制限がありません。
そのため、安全性については業者によって対応が大きく異なることから、すべての海外FX業者が安全とは言い切れないのが実際のところです。
ただし海外FXにしかないゼロカットシステムによる追証がないハイレバトレードや、豪華なボーナスキャンペーンを利用するなどメリットが多いのも事実です。
国内FX、海外FXのそれぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合う方法でトレードしてみてください。